不妊治療におけるPRP(多血小板血漿)
国の認可を受けた施設で受けられる高度な再生医療
PRPをご存じですか?
大谷投手もエンゼルスに移籍してすぐのけがで、生命線である右ひじにPRPの注射を行っていました。
PRP療法とは、自らの血液から抽出して多血小板血しょうを注射する治療法で、再生医療の分野に属します。「再生医療等の安全性の確保に関する法律」のもとで行われ、厚生労働省の認可が必要になります。当院では、2020年3月に東海北陸厚生局に受理され、治療が可能になりました。スポーツ選手の患部再生以外にも、アンチエイジングや美容などで活用されていて、国内で実施できる施設はまだ限られていますが、これから様々な分野で広く普及してくことが予想されます。

不妊治療では、血小板に含まれる成長因子(PDGF・TGF-β・VEGF・EGF等)は、子宮内膜環境の改善を促すことが明らかにされています。成長因子を多く含むPRP投与によって、子宮内膜における細胞増殖、血管新生を良好にすることで、胚着床率の改善、および妊娠維持が期待できます。
安全性について
本治療法は法律に基づき、再生医療等提供計画の届出後、厚生労働大臣に受理された治療となります。自分自身の血液を用いた治療法ですので、アレルギー反応等の心配が少なく、これまで国内外での使用において、重篤な有害事象は報告されていません。
※2019年12月時点
PRP療法をおすすめする方
不妊治療中で凍結胚移植を予定する患者様を対象とした治療となります。
希望者はどなたでも治療可能ですが、複数回の治療不成功者、内膜が薄いと感じている方が主な対象者となります。
胚移植を当院で行わない方も、お受けできます。来院していただきお 話をしますので、診察時間内にお問い合わせ下さい。
費用 |
診察時間内にお問い合わせ下さい。 |
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PRP治療のスケジュール(移植の数日前に行います。)

- ホルモン補充周期の2回目の診察の時に行います。(1回注入の場合)
注意事項
- 子宮筋腫を摘出、子宮の手術をして半年以上経っているか。
- 治療前、脂質の多い食事は控えて、バランスの良い食事を心がけてください。
- 治療後は、しばらく安静にしてください。具合が悪いときはスタッフにお伝えください。
- 治療後24時間以内は、激しい運動は控えてください。
- 万一、発熱をはじめとする、普段と違った症状がみられた時は、直ちに主治医に相談してください。
- 血小板数が150,000/mm³以下 Hbが11g/dl以下(貧血の方)
- 血小板機能異常症
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬や抗凝固薬で治療中
- 悪性腫瘍、またはその可能性にて治療中
- 感染症(B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒)検査で抗原が陽性
治療の流れ
※ 通常1時間~2時間ほどかかります。
予約時間を午前なら9時~10時、午後なら2時~3時でお願いします。
院内で座って安静にしてから帰宅して下さい。